『We』165号、特集のリード文を紹介
『We』165号に興味はあるけど、どんなんかもうちょっと知りたい、という方に、特集4本のリード文を紹介します。

We165号特集:自分が生きやすい社会をつくろう
【インタビュー】稲葉 剛さん
住まいの貧困の問題でつながる
【講演録】白崎一裕さん
オカネは基本的人権だ─希望の原理としての所得保障[1]
【インタビュー】川崎那恵さん
人との出会いが、自分の生きていく力になる
【インタビュー】田中喜美子さん
駒尺喜美─希代のわがまま者の魅力
━━特集記事━━

【インタビュー】稲葉 剛さん(聞き手・稲邑恭子)
住まいの貧困の問題でつながる

164号のうてつあきこさんのインタビューに続き、「NPO自立生活支援センター・もやい」代表理事の稲葉剛さんのお話を伺った。新宿の路上生活者支援の運動を経て湯浅誠さんと一緒に「もやい」を立ち上げた稲葉さんは、昨年秋に出版された『ハウジングプア』(山吹書店)のなかで、ホームレス、ネットカフェ難民、派遣切りとそれぞればらばらに報道されていた問題は、同じように国の無策によってもたらされた〈住まいの貧困〉の問題であることを明らかにし、10万円で安心して暮らせる社会の実現を訴えかける。「サロン・ド・カフェ こもれび」をひらく日に稲葉さんを慕って訪れる人が多いと聞いていたが、そのことがとてもよく実感できたインタビューだった。

【講演録】白崎一裕さん
オカネは基本的人権だ─希望の原理としての所得保障

働いた稼ぎで暮らしをたてていくことは当たり前のように思われている。だが、その裏返しともいえる「働かざる者食うべからず」の発想は、稼ぐことが難しい人たちの生や稼ぎにむすびつかない働きをおとしめてきたものであった。「人間として尊厳ある生活を営むため」のオカネを、水や空気と同じように全ての人に保障する、それは基本的な権利として考えていいのではないかと白崎一裕さんは語る。東京でおこなわれた「ベーシックインカムと若者について考える講演会」のお話から、白崎さんご自身の経験をふくめた「基本的人権としての所得保障」という考えに至るまで、そして、所得保障の実現が今ある働き方や教育のあり方を変えていく可能性があるというところを、再構成してお届けする。

【インタビュー】川崎那恵さん(聞き手・冠野 文)
人との出会いが、自分の生きていく力になる

「TEAMヤミナベ」が企画した人権問題連続学習会で会ったのがメンバーの一人、川さんだった。老若男女が集まり笑いのあふれるイベントを、20代の若者がたくさん加わってやっていて、ええなあ、このセンス、と思った。川さんのブログをのぞいていたら、写真展「対岸の肖像」の関連イベントで私もしゃべりますとあり、話を聞きにいった。「対岸の肖像」は、部落(同和地区)にルーツをもつ13人と1組が、名前と職業を明かし、それぞれの写真に思いをつづった文章を添えての写真展。被写体となった人たちそれぞれの顔や暮らしが具体的に見えてくる。残念ながら部落を避けようとする言動は今も消えてはいないし、差別をおそれて部落出身者がふるさとを隠すこともまれではない。両親は部落から遠ざかる生き方をしてきた、でも自分はおそるおそるだけれどルーツを語り、そこから自分につながる人たちと出会いなおしてこれたという川さんの話を、京都の喫茶店で聞いた。

【インタビュー】田中喜美子さん(聞き手・稲邑恭子)
駒尺喜美─希代のわがまま者の魅力

田中喜美子さんは1976年に創刊された主婦の投稿誌『わいふ』の元編集長。30年続いた雑誌は一時代を築き、たくさんの書き手を世に出した。4年前に後進に譲った後も政治を考える季刊誌『ファム・ポリティク』を発行し、ご自身の主宰するニューマザリングシステム研究会で母親の育児不安に答え、育児書も多数。いつまでも若々しく軽やかでアンテナがとびきり鋭敏な田中さんから、大好きだったという駒尺喜美さんの伝記『漱石を愛したフェミニスト―駒尺喜美という人』を書き上げ出版されたと伺い、駒尺さんのことも好きな私は飛んでいった。

━━その他の記事・連載━━
【家庭科新時代】
・オホーツクの潮風荒く(江口凡太郎)
・生きるための力を家庭科で(その5):
 子どもたちを輝かす"作れる手"(馬場由子さん・牧野カツコさん)
・授業実践 風がかわる匂いがかわる:
 フライパンでピザをつくろう(浅井由利子)
・「ひまわり」の日々:突然の来訪者(入江一恵)
【連載】
・乱読大魔王日記(冠野文)
・同時代の男性学:ベーシック・インカム(沼崎一郎)
・ミボージン日記:ミボージン力(竹信三恵子)
・ジソウのお仕事:ひとり親家庭のモデルがない!?(青山さくら)
・取り乱し アフター風俗の日々:「花嫁」とは(鈴木水南子)

・読者のひろば
・2010Weフォーラムよこはまへのお誘い

We165号
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2010/04/09 16:16 | 『We』 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top
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コメント
「変わりたくない自分」の存在
ふと思ったことですが、「We」の販促活動にあたって少し考えたことです。
「We」を試しに読んでみた時に、「このままではいけない」とか「社会のしくみを変えて生きづらさをいくらかでも解消しよう」というメッセージを受け取って、読んだ方がどう感じるかという内面を想像した時に、変わりたい、または変えたい、と感じる人以外に、「変わりたくない自分」を認識する人もいるのではないでしょうか。
言い替えれば、閉じこもりがちな気分で現状維持に腐心する生活をしている人も多数いるような気がするのです。
もちろんそれは「動きたくない」気持ちだったり、または「惰性や打算で生きるのが普通でしょ」というような(ネガティヴな)生活認識がその人の中で形成されている状態だと思いますが、その背後に世の閉塞感があったり、使用者本位の企業風土が当たり前のように受け入れられていたり、相互不信の感覚があったりするのだと私は感じます。比較的多くの人達の生育環境の中で、過干渉の親の存在があって、支配親の連鎖も多々あるように感じます。
また、その一方でその閉塞感の起源は、会社に殉じるような人材を要請する高度経済成長期の会社の経営理念だったり、その要請に応じて高学歴をよしとして会社に従順な社員を育成しようとする受験競争を推進してきた教育機関・受験産業の問題でもあるでしょう。
他人に対して本心を隠すような風潮と言いますか、友達であっても競争相手の一人として上位の学校に合格するためには蹴落としたり意地悪しても平気な人格形成がなされるような産業社会が今も継続しているような気がします。
私は46才男性ですが、独身であり、子供がいるわけではないので、学校での実情を知っているかというと、そういうわけではありません。
そんな世の流れに対して、それを改善しようとして自分に何ができるのかと言うと、このようなコメントを少しでもしてみようかな、という感覚でいるわけです。とても個人的なものですね。
とりわけ親(特に母親)の過干渉の問題に関しては、家父長制的な道徳観を男性の側から押し付けられてきた戦時体制の時代の産物であり、自分の人生を思うように過ごせなかった内面の問題に多く起因するように感じます。自由に生活を謳歌したり自己主張できるようになった時代(または自分の子供)に激しい嫉妬を感じたり、自分の満たされなかった思いが強い支配感情(自分の所有物としての認識)に転化したりするのでしょう。
そのような点に、私はまだ戦後が終わっていない社会状況を感じます。
新たな戦時体制作りも画策されているでしょう。
景気対策に対して消極的な現体制にも支持母体が連合系の組合である以上、大企業優遇税制を変える気はないだろうという冷めた見方もできますし、自民党政権が長く続いた結果、どこから手をつけたらいいのかわからないと言った戸惑いがあることもわからないではありません。
この私のコメントは、男性的な視点かも知れず、実際に女性の目から見てどうなのかということに私自身とても関心があります。
以上、「変わりたくない自分」が私自身の中にもいることを日頃感じていることについて、少し書いてみました。
では、失礼します。
2010/04/15 20:08URL | shimeji #- [ 編集 ]
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